ソロ活動/ぽり/Baldur's Gate 3 のバックアップ(No.34)


世界初のテーブルトークRPG『Dungeons & Dragons』のビデオゲーム化作品のうちの1つ、Baldur's Gateシリーズの3作目。
色々な場面でダイスロールをしたりゲームマスター枠のナレーターがいたりと、TRPG的表現が多い(当然だが)のでTRPGをやったことがある人ならとっつきやすい…かもしれない。ゲーム序盤はプレイヤーの知識不足とキャラ戦力の不足により非常に難易度が高くなりがちで、見づらいUIを凝視しながら忍耐強くプレイする必要があるため、短気な人には向かない。

難易度冒険家(ノーマル相当)で1周クリアまで??時間。会話と技能判定の多さ・戦闘の難しさ・アイテムの多さ・インタラクト可能オブジェクトの多さ・移動速度の遅さなどあらゆる要素がプレイ時間を引き伸ばしていくので、あまりゲームに時間をかけられない人には難易度探検家(イージー相当)を強く推奨する。

 

[戦闘]
戦闘はタイムライン+ターン制ストラテジーと同様のシステムで、1ターン行動あたりの価値が高いため睡眠や麻痺などの行動制限バステがすさまじく強い。また基本は高所を取る・囲んで殴るゲームであり、XCOM・タクティクスオウガ・FFTといったゲームの戦闘における定石を知っていれば有利な動き方がわかりやすいだろう。難易度冒険家であっても序盤の戦闘を正面衝突でゴリ押しするのはかなり難しく、チュートリアルも最低限のものしかないので、正解を知らないと基本的に死にゲーになる。ステルスで戦力を削る、高所からの奇襲、罠や環境オブジェクト利用などTRPGらしく色々な方法を試してみよう。

 

[システム]
ダイスロール判定は出たままの結果で進めるのがTRPG的お作法だが、判定に失敗したら即座にクエスト全体が消滅する致命的なものもあり、また先述の通り戦闘が難しいため、セーブはある程度こまめにやっておこう。オートセーブもあるが、頻度はそれほど多くないので基本的にはクイックセーブを活用するとよい。
呪文周りの仕様はかなり複雑で理解するのに骨が折れるが、理解できなくても最低限"導き"や"祝福"のようなTRPGのシステム上極めて強力な呪文は常に使えるようにしておきたい。

 

[総評]
ロールプレイ・探索・戦闘という古典的TRPGのルーチンを(面倒なところも含めて)これ以上ない再現度と快適性で楽しく体験できる、納得の2023GOTY。しかしながら現代のビデオゲーム基準で考えると煩雑な部分があまりに多く、とにかくプレイ時間を激増させる難物。マイクロマネジメントをするゲームに抵抗がない人や、TRPGに興味があるもののなかなか手を出せなかったという人にはおすすめ。

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Playthrough