ソロ活動/ぽり/ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ のバックアップ(No.8)


アトリエシリーズ24作目(同一世界観シリーズとしては8作目)。

主人公のライザが太ももの錬金術士として話題を呼んだRPG。

物理で殴るは基本的に通用しないというシリーズのお約束を知っていればゲーム的な難易度は控えめ。

 

錬金システム要素の解禁はかなり小分けにされているので自由度の低さを感じるものの、初心者向けと考えると納得の行く設計。

ただし錬金やアイテム一覧などのUIは新シリーズ1作目なのもあってかあまり洗練されておらず、

  • 効果・特性・カテゴリなどの確認のためにその都度図鑑を開く必要がある
  • 一部のアイテム選択画面でフィルタが使用不可
  • 単一要素のソートしかできず、複数要素を加味したい場合は目で見て探すしかない
  • アイテム選択時のページスクロールが無い

など、とにかく痒いところに手が届かない。

 

戦闘システムは初のリアルタイム化、さらにJRPGとしてはシステムが少し複雑なので

錬金よりこちらの方こそチュートリアルを充実させたほうが良かったのでは?

自ターンが来るまで動けないため即逃げをするにはテンポが悪く、

メイン要素ではないはずのザコ戦にいちいち時間を取られてしまうのは気になった。

 

登録アイテムを何度でも使えるコアクリスタルは過去シリーズでありがちだった

ラストエリクサー病を回避しつつリソース管理・探索ゲーをデザインしている良くできたシステム。

ファストトラベルがあまりに便利すぎてリソース管理感はそれほどないのが惜しいが、

スケジュール制限システムや自動採取システムを出さない以上は妥当な設計と言える。

 

序盤~中盤のストーリーがかなりジメジメしており(悪いわけではないがテーマも展開も王道というよりは古風)、

現代イラストレーターの可愛いキャラデザ+明るい系のグラフィック効果と組み合わせるとどうにもちぐはぐな印象を受ける。

また初期3人組の中でライザの行動だけに動機がまったく設定されておらず、

唐突に錬金術にハマっていくように見えてしまうのでもっとはっきり伏線を張るとか回想を入れるとかしてほしかった。

 

総じて、シナリオはクラシック寄り、ゲームシステムは荒削りなもののモダンな作り、

アニメ調3Dモデルのビジュアル周りは発売当時の最先端という感想。

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