ソロ活動/ぽり/ユニコーンオーバーロード のバックアップ(No.8)


やたら肉感のある2Dアートワークとやたらリアルな飯で有名なヴァニラウェア開発のRTS型SRPG。
国産RTSは今も昔もめったに発売されない希少ジャンルで、海外産RTSとは異なり大半がファイアーエムブレム式のSRPG要素(シンボルエンカウント式戦闘、ネームドキャラの育成、シナリオに沿った進行)を兼ね備えているのが特徴。
戦略要素(≒リソース管理要素)はおまけ程度で、基本はFE式戦術ゲー(ユニット兵科じゃんけん×位置取り)の移動部分をターン制からリアルタイム制にしたものであることが多く、本作もその例に漏れない。

 

ゲーム進行方式はSRPGにありがちな章ごとのミッションクリア方式ではなく、フィールドを移動して探索・買い物・会話をしながらメインクエスト・サブクエストを出現させて進行していく方式。
序盤から緊急性のあるシナリオが展開されるにも関わらず、適性レベルのサブクエを潰そうとするとリアルタイムで10時間近く足止めされるため、ユーザー体験を考慮したレベルデザインとシナリオの連携は全く取れてないなあ…というのが序盤(体験版の範囲)の感想。
最終盤で世界を滅ぼすのをずっと待っててくれるラスボスというパターンは数多くあるが、最序盤で同じことをするゲームはなかなか珍しいのではないだろうか。
時間が取れない人やシナリオ体験重視の人は、サブクエをほどほどにこなすかサブクエのみ難易度を下げて走るなどの工夫が必要。

 

ステージボスとの戦闘前には必ずセーブをすること。
ユニットが敵側に弾かれて連続戦闘となり、パーティ壊滅かボス撃破までユニットが操作不能になるバグがあり、現在も修正されていないため、無駄なやり直し回避のためにもボス戦前セーブは必須。

 

戦闘システムに関しては、陣形・装備・スキル発動条件のみを設定したパーティによる完全オート戦闘、という国産RTSの珍しさ以上に珍しいシステムを採用しており(同様のシステムを採用している最も有名なゲームはFF12で、そちらはセミオート戦闘)、良く言えばやり込みの幅が広いのだが、悪く言えばとっつきにくい上にかなりのマイクロマネジメントを強いるデザインとなっている。
作戦設定が難しいという人のための自動作戦設定機能もあるので、難易度設定も合わせて自分好みの遊び方をするのがよい。

 

総評としてはヴァニラウェア製オウガバトルフォロワー。
現代のゲームとしてはちょっとマイクロマネジメントに寄せすぎかなという気はするものの、慣れればそこまで面倒とも思わないので、国産RTSがやりたいという人には手放しでおすすめできる。

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