ソロ活動/ぽり/ファイナルファンタジーXVI のバックアップ(No.6)


今作はぱっと見ゲーム・オブ・スローンズみのあるFF、第16作目。
見た目はゲースロ風味だがゲースロほどの人間関係の煩雑さはない。イベントシーン中はいつでもポーズできて、そのシーンのキャラ・用語解説を見る機能も搭載されているので人間関係や世界設定を忘れてしまっても安心。ゲースロにもこの機能ほしい。
序盤のストーリーラインはFFやDQといった古典的JRPGの定番路線で、先の展開が予想できすぎるためツカミが弱い。
FFなんだからそりゃそうだろと言われそうだが、少なくとも序盤に関しては日常シーン・移動シーン・チュートリアルはもっと減らして急展開させても良かったかな…という感想。

 

物議を醸したミニマップの不採用については、没入感どうこうという理由はさすがに厳しいので素直にプレイ時間引き伸ばしのためとか何となくそうしたとか工数が足りなかったとか言ってしまったほうが誠実だったと思う(バカ正直にそう言ったら炎上していただろうけど)。
ミニマップが無かったら普通のマップを見るだけの話で、1ステップ手間が増えたことで逆に没入感を軽視した仕様になってしまっている。
FFやDQに代表される古典的JRPGのゲーム性の核は例外無く探索・戦闘・育成であり、探索を不便にする理由は余程強いものでないと存在し得ないし、それ以前に没入感を重視するというコンセプト型の目的があるのならレベルアップとクエスト完了でいちいち画面を止める部分を真っ先に削るべきだった(もっと言うとサブクエストなどという寄り道を作るべきではないという話になる)。

 

本作最大の見どころになっている召喚獣同士の戦闘はイベントパート・プレイパートともに見応え十分。個人的な好みとしては、セリフは一切なくしてしまって相互理解のできない人外の戦い感を出すほうが演出としてはスタンダードでいいのではないかと思うが、FFシリーズの召喚獣は昔から喋りまくることを考えるとある意味これもFFの独自性という気もする。
QTE自体はロード時間さえ挟まないのならあってもいいくらいの感想だが、イベントシーンはイベントシーンだけに集中したい気持ちもあるので操作もQTEもなくしたオートモードがあるとより現代のゲームになったのでは、と感じた。

 

総じて、「没入感」が悪い意味でキーワードになった作品。プレイヤー操作中の没入感は既存のアクションRPG並だが、中盤までのイベントシーンの没入感はFFらしくしっかりとあるので、ムービー鑑賞ゲーが苦にならない人にはおすすめ。

 

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