ソロ活動/ぽり/OCTOPATH TRAVELER のバックアップ(No.35)


steamアクティビティに流れる実績説明がストーリーを全部ネタバレしてくることで有名なJRPG。
8人の主人公に別々のメインストーリーがあり、各主人公を仲間にしつつストーリーを進めて最終的に一つのストーリーに収束する、サガシリーズとライブ・ア・ライブを合わせたようなゲーム進行になっている。

 

[グラフィック]
HD-2D方式(Unreal Engineを使った2Dドット絵風3D)の最初の作品かつスペックに乏しいSwitch専売作品だったという事情のせいか、エフェクトの使い方がこなれておらず、ライティングや被写界深度のせいで画面が見づらいイベントシーンが散見される。
また移動中の操作感がかなり悪く、隠し通路でもない地形に頻繁に引っ掛かるなど、今作発売当時のHD-2Dは全体的にまだ荒削りなシステムだったことが伺える。

 

[サウンド]
サウンド面ではBGMを使った劇伴演出が印象的。ボス戦前の会話イベントでイントロループを流し、戦闘に入るとシームレスにメインBGMへ接続する流れはとても気分が盛り上がる。
ボイスは一部フルボイス・他は一言のみのパートボイスというかなり中途半端な仕様のため、次作のオクトラ2のようにフルボイス化した完全版をいつか出してほしい。

 

[戦闘]
シールド弱点・シールドブレイクを軸にしたターン制戦闘は初見殺しの傾向が強いものの、しっかりと準備をしておけばメリハリの効いた展開を楽しめるよく出来たシステム。AC6発売後の今となってはスタッガーで例えるほうが手っ取り早い
攻略知識の有無で戦闘にかかる時間が極端に変わってしまうシステムで、知識不足・準備不足のままアドリブでゴリ押しの初見攻略をしても時間がかかるだけで面白くない。
このためあまりゲームプレイに時間を取れない人は最初から攻略を見て短期決戦を心がけるのがおすすめ。

 

[ストーリー]
メインストーリーは主人公ごとに各4章構成。いずれも王道かつ質の高い、飽きさせないシナリオになっている。
しかしながら章をまたぐと戦闘難易度が激増するため、通常プレイでは複数の主人公を並列に1章ずつ進めることをほぼ強制されてしまい、その都度話がぶつ切りになってしまうのが不満点。
また隠しボスに挑む際は8人全員のメインストーリーと関連サブストーリーを終わらせ、かつ全員を育成する必要があるため、もう少し育成・進行には自由度がほしかったところ。

 

エンカウント半減のサポアビを使って序盤から強引に強アイテム・強装備を集め、一人のストーリーを一気に進めることも可能だが、最短進行ルート・エンカキャンセルの仕様・エンカ時対策・宝箱の中身の把握など大量の攻略知識が要求される。
このような進め方をしたい人は最初からRTAのチャートを参考にしてしまうのがおすすめ。
チャートを追っているうちに戦闘での強い動き方や強いアビリティ・アイテムも分かってくるため、ある程度戦力が整った後(一人目の第4章をクリアする頃)にはほぼ好きな順で攻略できるようになる。

 

[総評]
レトロ風グラフィックにモダンな戦闘デザインと高水準のシナリオ・サウンドが合わさったJRPG。
操作のしづらさや半端なパートボイス、一部の戦闘デザインの悪さなどいくつかの粗はある(次作のオクトラ2ではその多くが改善されている)ものの、ゲーム全体としての面白さは他のスクエニ製JRPGに全く引けを取らない良作。
戦闘に時間を取られて途中で投げ出した人が多い作品という印象を受けるので、自力攻略にはあまりこだわらずに攻略サイトやRTAチャートを使ってでもぜひ隠しボス撃破まで遊んでほしい作品。

 

[[steamレビュー>]]

Playthrough