ソロ活動/ぽり/ライザのアトリエ3 〜終わりの錬金術士と秘密の鍵〜 のバックアップ(No.30)


ライザのアトリエ3作目、秘密シリーズ完結編。
アトリエシリーズとしてはかなり広大なマップ探索ができることが特徴。
難易度ノーマルでクリアするまでのプレイ時間は約??時間。

 

[グラフィック]:○
ライザ1・2と比較してグラフィック全体のクオリティが向上したが、背景テクスチャの粗さは相変わらず。キャラクターモデルに関しては、2024年以降のゲームのセルルック3Dモデルと比べるとさすがに見劣りするが、2023年の発売当時としては上位のクオリティ。それだけに背景テクスチャとキャラクターのクオリティに差がありすぎて違和感があるのは、秘密シリーズ3作を通じてもったいないと感じる部分となってしまった。
会話シーンにノベルゲーム型の立ち絵イラスト・直立モデル横並び方式を極力使わずに、アップ寄せの様々なアングルから表情を見せるのは秘密シリーズ前後のアトリエシリーズでの特徴的な演出。アングルを頻繁に変えすぎなところはあるが、ゲーム画面に飽きが来づらいという利点はあると思うので個人的には高評価。

 

[調合]:○
ライザ2と同様に、スキルツリー形式による各種パッシブ能力やレシピ解禁のシステムが続投。
後述するようにスキルポイント(SP)の必要量に比べてクエスト報酬はかなり低いので、無限稼ぎを使わないとまともにスキルツリーが進行しない。
また、装備品ショップが廃止されているので、ツリー解禁レシピの防具を意識的に作らないと最後まで初期防具のままになることには注意。
素材選択UIは相変わらず使いづらいが、複数選択はやりやすくなった。コンテナの所持数制限が厳しいので、低品質アイテムの処分はマメにやっておこう。

 

[戦闘]:○
ライザ2で廃止されていたロールが復活し、タンクキャラがしっかりタンクとして機能するようになった。ただし器用さ+素早さゲーであることはライザ2と同様で、相変わらずレントは不遇。とは言え新要素の鍵をケチらずに使えば素早さだけはカバー可能で、レント操作でタンクをやりつつAPを稼いでからアタッカーに交代…といった戦術をとることもできるため、ライザ2ほどのキャラ格差はなくなっている。

 

[探索]:×
本作のマップはライザ3で初登場のエリア+ライザ1で使われていた既存エリアで構成されており、探索可能範囲がとても広くなった。またシームレスなエリア移動が可能になったことでオープンワールド的な見た目になっているものの、崖登りなどの垂直移動や任意の飛行移動はできない。

 

各エリアのファストトラベル(FT)ポイントに到達するまでは地図が表示されないにも関わらず、自分で歩いた部分の地図が埋まらないという仕様は本作最大の問題点で、探索ゲームとしては致命的な機能不足。既存の探索型オープンワールドのような高所からの俯瞰もできず地図も見えない状態では、クエスト消化も採取もままならないので、どこに行ってもFT+地図開放のために延々とマラソンすることになる。FT開放が一通り終われば問題はなくなるものの、自由度の高い探索が売りであるオープンワールドを導入しようとして逆に自由度が失われてしまっているのは本末転倒と言える。

 

[ゲーム本編]:△
ストーリーに関してはメインクエのほかにもサブクエやキャラクエなどが豊富に用意されており、人名・用語の説明といったストーリー周りの機能は十分。
しかしながらゲーム進行デザインにはかなり問題があり、サブクエとランダム発生クエ以外のほとんどのクエストにSP報酬がなく、スキルツリー開放があまり進まないままゲーム本編が終わってしまうのはバランス調整に疑問が残るところ。特に、メインクエの報酬が何もないのは設定ミスか不具合なのでは?という疑問が最後まで続いた(ライザ2ではメインクエ報酬で十分な量のSPが入手できた)。
なお、ライザ1・2にあった収集コンプ要素は宝箱・強敵位置のヒント用テキストとして簡略化された。

 

本作の新要素である鍵は戦闘・採取・ステータス・調合をブーストできる万能システム。ストーリーとの関わりを考えるとブースト対象は調合だけでよかったと思うが、そうするとライザ2とゲーム性が変わらなくなってしまうので仕方のないところか。

 

[総評]:○
調合や戦闘に関しては前作までと変わらず良い出来だが、オープンワールド型探索に必要な機能を実装し切れず、かえって探索の自由度が低いゲームになってしまったのは残念なところ。
ライザ1・2のストーリーの伏線はしっかりと回収して畳んでいるので、ストーリー完結まで見届けたいという人には十分におすすめできる。

 

[[Steamレビュー>]]

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