ソロ活動/ぽり/聖剣伝説3 TRIALS of MANA のバックアップ(No.16)


旧スクウェアSFCゲーム黄金期に発売された聖剣伝説シリーズ3作目のリメイク。
主人公ごとにストーリーが異なる形式のアクションRPGで、シナリオルートはオリジナル版同様に3種類、クリア後には追加ダンジョンあり。
強キャラ・強クラスを知らないプレイヤー向けのゲームバランス調整はまるでされていないため、リメイク版で始めて聖剣伝説3に触れるプレイヤーは難易度イージーでプレイすることをおすすめする。

 

メインシナリオでのお使いに次ぐお使い・フラミーで自由に移動できるようになった途端にシナリオのない8ダンジョンを回らされる作業感の強い神獣戦・設定の重厚さの割に台詞回しもシーンの繋がりも詰められておらず、フルボイスに全く向いていないオリジナルそのままの脚本…等々、ゲーム進行・シナリオにリメイクと言える要素はほとんど無い。
グラフィックやシステムはリメイクとして相応に手が入っているのだから、それに見合う脚本・台本のリメイクをしてほしかった。

 

リメイク版で追加されたアビリティに関しては、カスタマイズ幅が広がったように見えて実際には選択肢がほとんど無いというのが正直な感想。
手に入るアビリティの数に対して装備枠数が極端に少ないため、挑発のようなゲームシステム上の有利が取れる強力なアビリティや、火力系・リソース回復系アビリティを付けて放置しがち。
また育成ポイントの振り直しやクラスリセットは可能なものの、特定の場所でしかできずコストも高い。この点はリメイク版開発当時には既に山程出ていたはずのビルド構築型ゲームを見習って、メニュー画面から安上がりに試行錯誤できるようにしてほしかったところ。

 

属性弱点の補正が大きいのはオリジナル版と変わらずで、そのバランスによるクラス格差(セイバー魔法持ちが極端に強い)もほとんど変わっていない。
キャラとクラスを見た目で選びたい場合はブラックマーケットで属性付与アイテムを揃えておこう。

 

敵が使ってくる全体必殺技が必中ではなく予兆方式(FF14のボス戦方式)になったのは最も現代のゲームにリメイクされたと言える点。
理不尽な魔法カウンター必殺技もなくなったので、オリジナル版では実質縛りプレイだったアンジェラがまともに使えるようになった。

 

総評としては、個人的な思い出補正がないゲームのリメイクをやっても単に古いゲームとしか思えなくて残念。
詳細な攻略知識を持っていない限りゲームバランスは悪く、フルボイスを使ったシナリオも現代のゲームとしては展開が雑なので、オリジナル版をやったことがない人へのおすすめはできない。

Playthrough